年末調整は、クラウド給与を使うと従業員の方はスマホで完結できます。従業員の方が、初めてクラウド給与で年末調整を行う際に、会社ルールとして気をつけておきたい3つのポイントを記事にしました。
※スマホで年末調整申請
告知する
従業員を雇っている個人事業主・会社は、年末調整の申請をアプリ・メールのURLから入力するように従業員に告知します。
私の所属している事務所は、TKCという会計ソフトをメインに使っています。
2年前から紙ではなく、WEB上で入力をするようにいわれました。
事務所からきたメールにIDとパスワードを設定し、自分の年末調整を入力し、スマホで撮った証明書・マイナンバー通知カードなどをアップロードします。
このように、今年からクラウド上で自分の年末調整をスマホやパソコンで入力することを経営者・経理担当者から従業員に伝えます。
最初は、面倒くさいと反応がありますが、2年目、3年目になりますと前の年のデータが残っており、数字の変わった部分だけを再入力するだけですので便利なことが分かります。
まずは、「皆でやろう」と経営者の方が、最初の第一声をかける事が重要です。
もちろん、クラウド給与は、年末調整の記入書類も打ち出せますので、やむを得ない方が、数名いても対応できます。
また、スマホ・パソコンが苦手な方は、一緒に年末調整をWEB上で行う時間を設けて、全体説明・入力をするのもよいです。
11月までに年末調整入力を完了したい場合、10月までには、告知する必要があります。
期日を決める
年末調整は、従業員1人の方が待って欲しいといわれると、そこで仕事が止まります。
そのため、期日を決めることも重要になってきます。「11月15日までに年末調整の入力を完了してください」など、あらかじめ日にちを決めておくと書類が集める事ができます。
この期日も告知の際に、「11月15日に年末調整の入力を完了してください」と期日を経営者・経理担当者の方から伝えておくとスムーズです。
書類を集める
生命保険料控除証明書やイデコの小規模企業共済掛金控除証明書など10月中に届きます。
届いた書類は、従業員がすぐに年末調整の入力を出来る体制に整えておくことが大事です。
10月に控除証明書が届き、12月ごろに年末調整の呼びかけをすると、その間に失くしたり、郵便が上手く届かず、再発行の手続きが必要だったりします。
そうなると経理担当者の方にもう少しで控除証明書が届くので、待って欲しいとか。
前職の源泉徴収票を依頼中で待って欲しいとか。年末調整が出来ずに止まる状況になります。
私も生命保険を月払いから年払いに変更をする際に、生命保険料控除証明書が12月下旬に届いたこともありました。
また、今の事務所に勤める前は、コンビニでアルバイトをしていました。
忘れないうちにと夏ぐらいから3回ぐらい電話をしていましたが、コンビニ本部から源泉徴収票が貰えない旨伝えられました。
ただ、オーナーの奥様が気を利かせてくださり、税理士事務所から依頼して、別途源泉徴収票をいただいた記憶があります。
このように、証明書類を貰えない方の気持ちはわかりますが、証明書類も11月中旬に届かないのであれば、書類がないところで一度年末調整を行い、あとで確定申告をすることもできます。
まとめ
10月に経営者から告知。告知の際には、11月15日に年末調整の入力を各人で終わらせて、経理にまわすこと。
期日を11月15日に決めたら、その前にWEB入力のわからない人に説明会をし、入力してもらう。どうしても難しい人は、紙で貰う。
年末調整の書類は、10月中に集める。再発行を依頼し、11月には入力できるようにする。
この3点が年末調整をスマホで完結できるスムーズなルール作りです。従業員の方が自分で計算結果を出すことで、還付納付額に納得するメリットがあります。
経理担当者は、従業員の方から届いたデータを基に年末調整をする。
年末は道も人も心も立てこむと思いますが、皆が前倒しで作業をして、気持ちよく年越しできる。そんな職場環境を作ってみては、いかがでしょうか。
■編集後記
MFクラウド給与の年末調整オンラインセミナーを受講しました。MFクラウド給与とSMART HRが連携できるようになり、さらに給与計算が便利になったこと。
法改正、新しく機能が追加された事など勉強になりました。
従業員の方がスマホ又はパソコンで年末調整をすることの障害がなくなればと思い、今日の記事に至りました。
昨日は、相続税申告の報告、法人の決算作業という1日でした。
■「1日1新」
鯖みそ牛定食 吉野家
人事労務freeeの年末調整の記事は→こちら